<オープニング> | ||
ME(1)「回想」 | 香月 舞 | (悲痛の声で)…し、将‥‥もうすぐ……そっちへ‥‥! |
流離野MASA | (拳を握り締めて)ぐ…くそおぉ……! | |
ナレーター | 前回、唐突のインフィニトゥーの復活・・・と言ってもいいのだろうか。 ともかく深刻な事態だ。 ゲキガスキーは学園内に進入し、ヒーロー側のタイムクルーザーを手にするため、 学園内のコンピュータへハッキング、インフィニトゥーの存在を再び顕にするため書き換えた。 それもそのはず、彼らは10話まではサイキックロボットで動いていたのだ!知られざる真実! 注目を呼ぶ、後半クールの2話目───── | |
SE[コンピュータが作動する] ME(2)[10秒ほど音が高まっていく] | ||
ME(3)「アイキャッチ」 | 三方洋子 | タイムボカン伝説、ぴえろ魔法史学航・史大ナビカセカタマン第12話、「ついに発覚!影角MAIの正体」! |
<SCENE1・祭事館からタイムクルーザーへの渡り廊下> | ||
ME(4)「重苦しい空気が漂う」 | ナレーター | てなわけで、前回のラストシーンから続いて・・・ |
流離野MASA | 舞っ! | |
影津野MAI | 舞ちゃん! | |
フェニットー | やりましたねえゲキガスキー様! | |
ドゥーイン | そっちはおかげでうまく行ってんヘンやけど…。(頭を下げて)でも、すまないネン。 | |
ゲキガスキー | まあ堅いこといわないが。 | |
フラウアー | さようで御座いますか。じゃあ二人ともよくお聞き。 そのタイムクルーザーと、こっちの舞との引き換えを・・・ | |
影津野MAI | (フフンと笑って)でもね、その必要はないわよ。ねえMASA。 | |
流離野MASA | まぁ…多分な。 | |
ME(5)「謎ブリッジ」 | ナレーター | MAIの何かをたくらんでいそうな妙な考え方に、MASAも頷く。 しかも、そのことにゲキガスキーは挑発をかけるのだった。 |
ゲキガスキー | ほう? | |
フェニットー | (見栄張る)へんだ!どーせタダのハッタリですよ。ハッタリ、ハッタリ〜〜〜てこの様に胸張っちゃって、ハッタリハッタリ… | |
SE[胸を押し捲る] SE[張ったおす] |
フラウアー | こぉおのバッカタリが!どさくさにまぎれて触るんじゃないよっ! |
ナレーター | 説明しよう。 「バカタレ」と「張っ倒され」をハッタリとわざわざ引っ掛けたのだ・・・て・・・説明するほどのことじゃあないか。 失礼しました。 | |
ドゥーイン | 寒いネタ・・・この三人は変わってないネン・・・。 | |
SE[駄洒落の木枯らし] | ||
<SCENE2・学園長室> | ||
カンノ先生 | ・・・いったいこの学園で何が起きているのかしら。 | |
学園長 | そもそもな、不穏が起き始めたのはクール後半初っ端、突然のことだからな。
慎重に進めなければならん。 やつらの居所を見るには・・・えーと・・・この風水コンピュータで・・・ | |
ME(6)「不穏な展開」 | ナレーター | そう思ったその瞬間である。コンピューターが自動で割り出し始めて映し出すのだ。その場所というのは・・・ |
サーゴ浄 | ! | |
三蔵法子 | ・・・まだこの学園内にいるようよ! | |
孫田空作 | 競り合ってる途中みたいだ。よーし・・・ | |
ナレーター | 風水コンピュータで様子を見守る落ち毀れトリオに建前トリオ、そして学園長と先生たちだが、空作はいち早く駆け寄ろうとばかりに走り出そうとする。 だが、その空作を学園長は呼び止め捕まえるのだ。 | |
学園長 | (空作の腕を捕まえて)まて、空作。 | |
孫田空作 | ちょっと、離せよう。 | |
学園長 | 皆のものも、空作を取り押さえてくれ。 | |
二組トリオ | Okey−Dokey!Let’s get started! | |
SE[ドタバタと、6人は空作を取り押さえようと暴れる] | ||
孫田空作 | ・・・な、何で止めるんだようう! | |
学園長 | 見ろ、舞の様子がおかしいのじゃ。 | |
孫田空作 | それは見ればわかるさ。だから助けに行くんじゃないか。 | |
学園長 | ・・・その様子じゃない!何か、何か違うものが見えるのだ。その舞の体からな。 | |
<SCENE3・祭事館からクルーザーへ通じる廊下> | ||
ME(7)「恐れ戦き」 | ゲキガスキー | な、なんだこの娘から出ているものは!? |
フラウアー | (叫ぶ)ゲキガスキー様! | |
フェニットー | 大丈夫ですか? | |
SE[舞の体から湯気のようなものが出ている] | ||
香月 舞 | し、将との堅き約束を・・・捨てる気なんか・・・ | |
ナレーター | 言いよどむ舞の体には、湯気のような気体が出尽くして、ロープできつーく縛られた体を覆い尽くしている。その湯気は何なのかは計り知れないものだが、なんとロープに噛り付くかのように形作られて具現化する。 | |
ゲキガスキー | なんなんだこいつは・・・・ | |
影津野MAI | (舞の声で)まだ分からないの・・・・? | |
流離野MASA | ・・・漸く、戻るときが来たか・・・・。 | |
ナレーター | さて、その戻るときとは何のことか?それは実を言うと、以下のシーンから始まる過去の回想のことなのです。回想なだけに・・・ | |
ゲキガスキー | 『思いかいそう』だとか『思い返そう』とか言わないようにな。しょうもないナレーターだな。 | |
SE[思わずコケ回る] | ナレーター | ギャロロン! っと、思わずコケ回るナレーターでありました。 |
<SCENE4・MASAの回想> | ||
ME(8)「平穏でうららか」 | 香月 舞 | マ・サッ!えへ・・・ |
流離野MASA | なんだ、またおねだりかい。今日は何だ。 | |
速水ペルシャ | 今日は4人とも、交換してのデートですの。あたしは俊夫とですの。 | |
花園ユーミ | 私は、力【リキ】と。 | |
香月 舞 | で、私がね、恭平さんとだよ。だから、今日は優にMASAを貸すわ。 | |
流離野MASA | おいおい、それじゃ俺はお目付け役ってわけなのか? | |
森沢 優 | そうそう。そういうわけでね、今日は一日付き合ってね。 | |
ナレーター | ・・・・では、ここで改めて解説しちゃおう。 言葉を巧みに操る“言葉のマジシャン”という異名を持つMASAの回想だけに、的確に言葉を再現しているのがお分かりであろう。 そしてここにMAIの姿がないのはどうしてなのか・・・ | |
森沢 優 | ・・・どこ行くの? | |
SE[足音] | 流離野MASA | (去ろうとばかりに歩きつつ)言っておくがな、俺は舞一筋なんだ。以前の将のようには行かないんだよ。 |
香月 舞 | (軽く頭を下げるように)そう言わないでさぁ、MASA・・・。 | |
速水ペルシャ | それにですの。此間の将の葬式以来、舞はノイローゼに陥っていたですの。 だからだから、このデートで和ませようかってあたしたちが無理に頼んだですの。 | |
流離野MASA | (ため息ついて)・・・ふう、仕方ないなぁ。舞が予想以上に参っているんじゃ、俺としても付き合わないわけにはいかないなぁ。 | |
花園ユーミ | ね、そうでしょ。 | |
SE[電波が乱れていく] | ||
ME(9)「不穏が高まる」 | ナレーター | そのときである。(妨害電波で途切れ途切れに)こ・・・MASAの記・・・・・中へ乱入す・・・・・が・・・・(完全に途切れる) |
<SCENE5・祭事館からクルーザーへ通じる廊下> | ||
ME(9)(続いていく) | 流離野MASA | (頭を抑えて)ゔ・・・・あ゙あ゙っ! |
ゲキガスキー | ・・・ならば、この娘は返そう。代わりに、おまえの記憶をジャックさせていただこうか。 | |
SE[コンピューターのキーボードを打ち込み、ハッキング対象をMASAへ切り替える] | ||
香月 舞 | はぁっ! | |
<SCENE6・学園長室> | ||
ME(10)「衝撃のブリッジ」 | ||
学園長 | (大声で)なにこれは、とても信じがたいことだ! | |
カンノ先生 | ・・・ええ、あの舞ちゃんが自力で辛うじて白いものを出して利用して解きあげる前に───── | |
三蔵法子 | ロープが外れて、今度はMASAへ移っていった??。 | |
ダサイネン | 何てやつなのよ、もう。作者のイケズ。 | |
<SCENE7・祭事館からクルーザーへ通じる廊下> | ||
ME(11)「恐るべき事態」 | 影津野MAI | MASAっ! |
三方洋子 | 大丈夫っ!? | |
SE[途切れ途切れに電波が飛び交う] | 流離野MASA | (頭を抱えて)う…ううっ!ああっ……! ぐ、苦し‥‥っ!やめ───── |
SE[スローモーションでMASAは倒れていく] | ||
ゲキガスキー | (高らかなる笑い)はははははは……っ! 其方が、我等がシモベ・インフィニトゥーの要塞に忍び込み、愛の宝を盗んだ時点で、こうなる事は計算済みであったのだ。 | |
<SCENE8・学園長室> | ||
ME(11)「(続いている)」 | サーゴ浄 | なんだと!? |
ヤンヤン | どういうことなのさ?話が全然見えないよもう。 | |
トンメンタン | 分かるように説明してへエな、学園長。 | |
学園長 | これはMASA本来の問題だ。 ゲキガスキーの言う事が本当なら、MASAにしか分からないはずだ。 | |
ナレーター | その、問題のMASAのハッキングされた状態のMASAの回想はというと、 ウィルス上に変化したインフィニトゥーの侵入を許してしまい……乱されつつあった。 | |
<SCENE9・MASAの回想> | ||
ME(12)「インフィニトゥーの猛攻」 | ||
花園ユーミ | なんなのよ、貴方たち…! | |
フェニットー | フェニット銃! | |
SE[銃の散弾] | 森沢 優 | (慌てふためき)ひえひえーー! |
速水ペルシャ | (逃げ惑う)助けてですの−! | |
ナレーター | インフィニトゥーのやりたい放題の前に、…ひっ! | |
ドゥーイン | ナレやん、解説する間に逃げないと巻き添え喰うで。 とりゃ、旋風ラリアットーーー! | |
SE[超風の煽りがMASAを吹き飛ばす] | 流離野MASA | ぐ…ああっ!(見えない壁に貼り付けられる) |
フラウアー | どうだいMASA,いや、史大ナビカセカタマン2号! その4人も人質にして貴方の眼前で甚振ると言うのは惨いものよねえ。凄いよねえ。 | |
流離野MASA | …それがどうした? | |
フェニットー | ふん、粋がっていられるのもそのうち。 ね、フラウアー様。ゲキガスキー特製のウィルスが発生するとどうなるんでしたっけ? | |
フラウアー | それはね、脳の細胞を直接破壊してゆき、記憶障害と共に神経細胞に侵食… | |
ドゥーイン | つまりな、この回想もそのうち消え、アンさんの存在そのものが消えることになるんや。 でもアンさんのことやから、1号が残っていれば望みがあると思ってるんやろうな。 だがそれは甘いで。フラウアー様の言う通りの記憶障害は、アンさんの歩んだ歴史を遡ってまで動くウィルスやけに 現実界にあった史実にまで及ぼすものなんや。 | |
フェニットー | ちょっとちょっとドゥーイン。あーた頭良すぎよ。 簡単に言えば、舞と逢った時期より前に遡って、舞を削除すれば、お前の記憶から舞のことが一切消えるわけよ。 | |
流離野MASA | 成程なあ。そうすりゃ舞との関連も消え、ナビカセカタマンの記録もシャットアウト。 すると歴史に基づき、愛の宝も元の元通りになり、お前等の記憶にだけ存在する…か。 | |
ナレーター | なのにMASAが動じないのは見え見えだろう。それほど舞のことを信頼しきって悟っているのだ。 舞本人からの助けがあることを。 だがそれはつまり… | |
SE[ブタが戸から降りる] | ブタオリロ | その戸───降りっ! |
<SCENE10・祭事館からクルーザーへ通じる廊下> | ||
ME(13)「深刻」 | 香月 舞 | (慌てて)早く…!早く、MASAを……!助けないと…手遅れになるわっ! |
影津野MAI | 分かってるわ。でも……どうすればいいの! | |
三方洋子 | 幸い、ゲキガスキーがコンピュータの方に目が行ってて入り口が盲点になってるわ。 そう成ると、目を盗んでクルーザーへ入って… | |
影津野MAI | そうか、それで夢世界へ侵入出来るわっ…でも舞たちは… | |
香月 舞 | 緊急を要しているんでしょ。それに、過去の私たちに間違って触れれば、歴史を変えかねないもの…。 貴方たち二人で行って来て…… | |
SE[携帯電話が鳴って出る] | ナレーター | 走りこんでいくその時、携帯電話が鳴った。電話主は学園長である。 |
学園長 | (電話越しに)待て無理するな。これも奴の作戦かも知れん。 | |
SE[走っている] | 影津野MAI | でも‥‥MASAが…… |
学園長 | (電話越し)待て行くな‥‥ | |
三方洋子 | 大丈夫よ。直ぐに済むから・・・ | |
ME(13)「(高まって行く)」 | 学園長 | 洋子……MAIーーーっ! |
<SCENE11・タイムクルーザー内部> | ||
SE[タイムクルーザーのエンジン稼動] | ||
ME(14)「緊張の一瞬」 | ナレーター | ついに、洋子とMAIの2人はタイムクルーザーに乗り込んだのである。 MASAの夢世界へ突入するのは初めてということで、2人は緊張していた。 |
三方洋子 | 夢世界へクルージング!異空間への変換作業をするわ・・・! | |
ME(15)「ナビカセ変身」 | 影津野MAI | 頼むわよ。よし、こっちは変身・・・ア・オ・ヤラ・マ・キデ・シャ・グ・ル! |
SE[出現したハートブロム] ME(15)「(途中停止)」 |
ナレーター | と、ハートブロムが出現するなり手に取っていた。そして呪文を唱えつつ変身していく瞬間をご覧に入れよう・・・ と言いたいところだが、今は緊急事態なので端折【ハショ】っちゃいます。 |
SE[コケ回る] | 洋子 & MAI | ギャロロン、ギャロローーンッ! |
影津野MAI | ・・・別に大して行数変わらないのにーーっ!しかも久しぶり・・・(T T) | |
三方洋子 | (苦笑しつつ)そうそう、お約束の宿命よね。お肌が荒れちゃう。 では、タイムキー開放!マジカルアンカーレイジング! | |
ME(16)「時の海の航海」 | ナレーター | というわけで、ついに発進していった! MASAへの思いを乗せてタイムクルーザーは夢世界へと・・・・! そして、たどり着く先に待ち構える運命は回りだして・・・・・!! |
<SCENE12・MASAの回想> | ||
ME(17)「〜ピンチ」 | フラウアー | まぁだ動じないのよねぇ。 |
フェニットー | ホント、どうしてくれようか迷っちゃうわよもう… | |
ナレーター | そういったその時である。フラウアーの胸間にビームが炸裂した。 | |
フラウアー | …まさか、本当に来たの? | |
ドゥーイン | その様やなぁ。では段取り通り済ませてやるがな。 っふっふっふ、どうせ次回でワイらの勝利が確定するんや。ではどうぞ! | |
ME(18)「銀河神風カイシンガー」 | カイシンガー | 星を壊され、追われた人々のマインドを救うため、臨時起動プログラム「銀河神風カイシンガー」!お呼びするまでもなく即参上ー!! |
ME(18)「〜史大ナビカセカタマン」 ME(18)「〜ポーズが決まる」 |
ナビカセカタマン1号 | 悪病吹こうと敵傾こうと、味方に一千敵に一千、如何にせぬ! 魔法を帆に受け三千歴史を司る史大ナビカセカタマン、ここへいざ降り立とう! ……GOD-WIND!! |
<SCENE13・学園長室> | ||
トンメンタン | まだMASAの世界に繋げないのでっか? | |
SE[HAQQ中] | 学園長 | あーもう少し静かにしてくれないか?かなり解析が難しいのだ。 |
ヤンヤン | そう急かすんじゃないよ、もうトンメンタンは! | |
三蔵法子 | そもそもね、通常の歴史と人の夢とはインターセプター・・・つまり、接点がないの。 そんなとこをハッキング出来るなんて・・・ゲキガスキーは相当の天才よ。 | |
孫田空作 | 早く、早くしないとナビカセカタマンが・・・ | |
ダサイネン | TVメディアで放送開始しちゃうわよ。 | |
SE[コケ回る] | トリオたち7人 | ギャロロン、ギャロロン、ギャロロンロ〜〜ンっ! |
ナレーター | ・・・・呆れて物が言えませんね。そんなことありませんので悪しからず。 でも今はそれどころじゃなかった。風水コンピュータの受信チャンネルをMASAの脳波に 合わせて映像を覗かねばならないのだ。それもそのはず、ナビカセカタマンが乗り込んでいった以上、 戦いを見守らねばならない。 そのために、Hydro-Almanach-Qualify-Quark・・・通称HAQQ、日本語では「風水の流れをくんだ本質を兼ね備えた粒子の解析」と呼ばれる 技を、今現在、学園長が行っているのだ。 | |
SE[キーボード操作] | 学園長 | (焦って来て)んーと、これでもないな・・・くそ・・・。一体、チャンネルコードはどれなんだ・・・? |
猪尾八ッ男 | 今までは、インフィニトゥーが居場所を教えているようなものだったからね。 | |
カンノ先生 | それが突然……夢世界…ちょっと待ってください! | |
学園長 | どうしたのかねカンノくん!? | |
カンノ先生 | そうか、夢世界ってことは‥‥MASAにシンクロすれば……! | |
孫田空作 | そうだよ。それに、理科の時間に聞いたことがある。 人間には微量の電気が流れてるって。もしかしたら、MASAの脳波を解析させれば… | |
SE[場面のスライド] | ||
<SCENE14・MASAの回想> | ||
ME(19)「接戦目前」 | ナレーター | ……空作の読みは当たっていた。 MASAの脳波チャンネルを風水コンピュータに読み取らせた結果の光景がこれ以下のシーンに該当していた。 そしてそのシーンは今まさに衝撃の展開を映し出すのだ。 |
ナビカセカタマン | 助けに来たわよMASA! | |
流離野MASA | …………やっぱ、来たのか‥‥‥! | |
ナビカセカタマン | 「やっぱ」ってどういうことなのよ!? | |
流離野MASA | それは、お前がナビカセカタマンの正体であることをばらす事になるのは承知ってことなんだ! にも関わらず……。 | |
ME(20)「ドラマチック」 | ナビカセカタマン | …それが、それが何なのよ!大事なのは、貴方なのよ! |
流離野MASA | (微笑して)…ふふ……!そう言ってくれるのは嬉しいけどな。 | |
ナレーター | 涙して語るナビカセカタマン、そして、口元をニマリと微笑させているMASA。 だが、そこへインフィニトゥーはチャチャを入れてくるのである。ったく、雰囲気ぶち壊しの… | |
ドゥーイン | そっちこそ余計な説明は抜きは止すんやなナレータはん。 ともかく、一方的な展開は止めてくれな。MASAは今人質だってこと忘れてんやないけ! | |
フェニットー | そうそう、今MASAが逆らえばゲキガスキー特製のウィルスが発動し、異変が起きるんだぜい。 | |
ナビカセカタマン | (怒る)なによ、あんた達3人を倒してMASAを保護してやるわよ。覚悟をしなさい! | |
フラウアー | でもそう簡単にはいかないのよね。余分な因子は消滅させなきゃ、フェニットー! | |
フェニットー | はいはい、オリジナルメカ第二弾はウィルスと余分な因子を排除するワクチンを 合成させたスーパーメカですよ。名付けて… | |
ドゥーイン | ワルスルワクチンやーー! | |
フェニットー | ちょっと、あーた言わないで頂戴よ。ともかく発信指令電波発信だーー! | |
SE[リモコンキー作動] | フラウアー | MASAも一緒に搭乗してもらうわよ。 |
ME(21)「脅威の三悪メカ」 | ナビカセカタマン | あっ、MASA−−−! |
<SCENE15・宋明学園保険室> | ||
香月 舞 | (気が付いて)……はっ! | |
速水ペルシャ | あっ、気が付いたですの! | |
香月 舞 | あれ、ここは…… | |
森沢 優 | もち宋明学園の保健室よ。 | |
ME(22)「感激の嵐」 | 花園ユーミ | あたし達ね、舞が心配だったのよ。保健室に運んで看病してなきゃ…! |
香月 舞 | みんな……! | |
ナレーター | 一応の説明をしておくと、このシーンはMASAの記憶ではない現実界。 舞は、3人に抱きつくように泣きついていた。勿論、3人としても手を取り合うことを望んで進んで手を差し出していた。 一応は、感動の場面と言えるだろう。だが…… | |
ME(23)「不審の目」 | 香月 舞 | ねえみんな。私の秘密をばらしてないわよねえ。 |
花園ユーミ | 大丈夫よ、ばらしてないわよ。それに、学園長との約束があるしね。 | |
速水ペルシャ | でもでも、私たちがあのゲキガスキーに眠らされてから変よね。 | |
森沢 優 | あたし達の記憶を操られて……あ。 | |
ナレーター | ここまでの展開でお気づきの方いるだろう。舞とMAIの正体がバレ掛けているのだ。それは… | |
<SCENE16・祭事館からタイムクルーザーへの渡り廊下> | ||
ME(23)「(〜続いている)」 | ||
SE[ノートパソコンへ転送される] | ゲキガスキー | ……やはりうそうか。前話のMASAの「舞は俺のもの」という台詞と今回のナビカセカタマン1号…いや、MAIとの会話で大方判明した。 そして例の4人の記憶から導かされる結論をあわせて見ると‥‥!! |
SE[携帯電話が鳴って応答する] | フラウアー | (電話越し)ゲキガスキー様、やはり影津野MAIとは…… |
ゲキガスキー | ああそうだ。学園側の保管している個人情報と、例の4人の持つ情報が一致した。 そして今ハッキングしているMASAの記憶とも符合が合う。 | |
SE[符合の一致信号] | フラウアー | (電話越し)流石はゲキガスキー様。ははぁーー! |
ナレーター | ‥‥ここで説明しておこう。フラウアーは電話越しに跪いて敬礼したのだが、それは異様な光景だったのだ。 しかも、ゲキガスキーの目には見えていないだけに、空しさに終わるのである。 | |
<SCENE17・ワルスルワクチンのコックピット内部> | ||
SE[ヤマタノオロカブ出現] | ||
ヤマタノオロカブ | お〜ろっか、ぶうぅ! | |
SE[更に、頭3がオ世話ブタヘ変化] | オ世話ブタ | シカモ、余計ナオ世話デ御座ンシタ〜〜〜アッ! |
SE[コケ回る] | インフィニトゥー | ギャロロ〜〜! |
フェニットー | …何よ何よノッケからコックピットが−−! | |
ドゥーイン | フラウアー様が跪いて礼をするからや−−! | |
フラウアー | ゴメンなさいねえ。でもしかし、ついに奴の正体の見当が判明しかけているのだから。 | |
流離野MASA | MAIをどうする気だ? | |
ドゥーイン | 影津野MAIやなくて、香月 舞なんやろ。MASAはんや…! | |
流離野MASA | ……(ただ沈黙) | |
フェニットー | でもなMASA、黙って強がっていられるのも今のうちだけだぜ。というわけで、まずはMAIの姿に戻してやる。外道正身霊波光線、フェニッとな! | |
SE[レバーを引く] | 流離野MASA | (冷静に見つめて)舞……!! |
<SCENE18・MASAの回想> | ||
ME(24)「生死を賭して‥」 | ||
SE[光線が放たれる] | ナビカセカタマン | !!! |
ナレーター | ついに恐るべき事態となった。ゲキガスキーにMAIの正体が成長した舞であることを知られてしまった。 それも、MASAの相棒としての判断によってだ。そして今、その事実をインフィニトゥーへ告げ… | |
ナビカセカタマン | なにっ……!(後ろを振り向いて) このビームは‥‥プロテクターの類を溶かしてるの‥‥? | |
SE[吹き出しの中にドゥーインが現れる] | ドゥーイン | 《コックピット中から吹き出し越しに》そうやー!先ずはお前はんのその正体が影津野MAIであることを確認せえばな! そら、フェニットー! |
ナレーター | このビームは、ワクチン一体型ウィルスビームであり、プラスチックや金属類といった人工的物体の全てをウィルスが溶かしていくのである。 其の上で、なんとワクチンの作用により、人間を構成する蛋白質だけを避けさせている。それはつまり… | |
SE[ビーム連射] | ナビカセカタマン | (避けながら)…真っ裸にさせられちゃうって事じゃないの! |
<SCENE19・学園長室> | ||
香月久美 | …なんて卑劣な攻撃なの? | |
孫田空作 | それだけじゃないよ。人間が裸状態で、女の子ならば尚更、戦えるワケがあるわけないじゃないか。 | |
学園長 | (気が付いて)…お、お前等中等部は臨時休講にしてないはず。どうして… | |
香月 明 | 作者の書き忘れでしょ? | |
香月久美 | それをゆーな。まあそれもあるけど、虫の知らせで察したの。正体がばれそうなんでしょ? | |
ダサイネン | そうなのよ。今まで同人誌上の守り神として天下無敵を誇って来たあのナビカセカタマンが… | |
ヤンヤン | お前、舌をかまずによくその台詞を言えるもんだねえ。 | |
三蔵法子 | チャチャを入れてる場合じゃないでしょうが。あのビームを喰らったら12話の…いや1巻の終わりよ。 | |
ME(25)「真意とは…」 | 学園長 | かといって、この状態でインフィニトゥーを倒せば恐らくMASAの意識が、ゲキガスキーの手によって封鎖されるだろう。 だから私は罠だと言ったのだ。 |
香月 明 | どういうこと? | |
香月久美 | MASAの意識の中での闘いと、あのゲキガスキーのハッキングとどういう関係にあるのか良く分からないわね。 | |
サーゴ浄 | あのMASAへのハッキングを仕掛けているゲキガスキーからして見れば、あまりに好都合すぎるんだ。 ナビカセカタマン2号のMASAを完全に潰すだけならまだしも、MAIへの補佐が無くなること自体が危険なんだ。 | |
猪尾八ッ男 | (拳を握り締めて)それだけじゃない。今の状態は、舞たち本人が夢の中の自分に触れれば時間の概念上、 暴発してMASAの意識が完全に失われる可能性があり、肝心のもう一つの補佐である「銀河神風カイシンガー」を作動させる事にも影響を及ぼすんだ。 | |
ME(26)「果てしないピンチ」 | 学園長 | それもあるが、肝心な事を忘れている。MASAが人質にとられていることだ。まさに最悪の状況…。 |
<SCENE20・ワルスルワクチンのコックピット内部> | ||
ME(26)「(〜続いている)」 | フラウアー | (勝ち誇った笑い)ほーーっほーっほほほほほ。そうなのよ。幾ら変身していようと完全に攻撃できないのさあ。 |
流離野MASA | 来ても無駄なのを分かっていて立ち向かって来る元気さが、MAIのいいとこ。 それに加えてハスキーヴォイスである舞に俺は気に入って、声と共に… | |
ドゥーイン | だが、それは終わりや。ほれ見なはれ… | |
ナレーター | ドゥーインの指差すコックピット外のナビカセカタマンに、異変が起きていた。 ついに、ビームを交わし損ねて命中していたのだ。 | |
<SCENE21・MASAの回想> | ||
ナビカセカタマン | …や、やばい‥‥!(身体を震わせ両手で覆い隠しつつ) 変身が……プロテクターとスーツが解けて…ああっ! | |
SE[プロテクターやスーツが融解しつつ消えていき、肌が見えかけていく] | ||
フェニットー | 《コックピット中から吹き出し越しに》ここで一つ、ワルスルワクチンの体から両手を切り離しますよー。 (顔をデレデレさせて)ぐふふふふ、奴が香月 舞である直接的肌触りの証拠を確かめますよ−−!フェニっと!ぐふぐふふっ…! | |
SE[ワルスルワクチンからアームが繰り出される] | ||
ナレーター | さぁーー…肌が剥き出しになったナビカセカタマンは影津野MAIに戻された上、両腕のアームが襲い掛かる。 右アームの人差し指がMAIの胸元を抑える右手を外して薬指が股間部を抑える左手を強引に弾いて放した。 | |
ME(27)「御色トキメキ」 | 影津野MAI | ああっ…だめぇえ…………! |
フェニットー | 《コックピット中から吹き出し越しに》さぁて私流の今までの恨み晴らしのお時間よぉ。まずはね… | |
ナレーター | フェニットーは左アームを遠隔操作で細かに作動させていった。 | |
影津野MAI | やめてぇ、そこおぉ……!お願い……あ‥ああぁ‥‥‥いっ! | |
<SCENE22・ワルスルワクチン内部> | ||
フェニットー | どうですこれを御覧になってる皆さん。 | |
ドゥーイン | 我々の作戦にかかればこんなもんやで。興奮して真っ赤でまっか? | |
フラウアー | 全く二人は……(苦笑)でも、数少ない視聴者サービスだものね♪ | |
ドゥーイン | …今回は、フラウアー様ご機嫌でんな。ドツきが無くてよかったでェ。 | |
フェニットー | そうそう。でもこの辺で生データは十分ですね。 そろそろ時間復元光線でも発射させ、舞であることを確認させねば… | |
流離野MASA | やりたければ勝手にやれ。 | |
ナレーター | フェニットーはMASAに確認しようと念のために促すが、尚もMASAは舞の事を気遣うまでも無く 只管にやれと言わんばかりの表情であったので、時間復元光線を浴びせていった。すると… | |
ME(28)「判明!」 | フェニットー | ……やっぱりそうだ。あのマジカラット時の服装瓜二つです。 |
ドゥーイン | 例のブレスレットもしてますネン。 | |
SE[携帯電話を掛ける] | フラウアー | よーし、それじゃあゲキガスキー様に連絡を入れるよ……。 |
フェニットー & ドゥーイン | オッキドッキー! | |
フラウアー | あ、ゲキガスキー様!?やはりMAIは香月 舞の成長した姿でした。私の推測するところ‥‥多分、「影津野」とは「香月」を捩ったものではないかと思われるのですが… | |
ゲキガスキー | 《携帯電話越しに》そうか、その辺も調べてみるとするか。 | |
ME(28)「〜悪夢はクライマックスへ」 | ナレーター | ついに、ついにMASAはともかくMAIの正体までもが割れてしまった。果たしてこの先どうなるのか。 続く次回では、衝撃の事態の余りに急展開を迎えるのだ。注目しよう……! |