<オープニング> | ||
ゲキガスキー | ・・・そんな格好でよくもまあ、余の前へ姿を見せられたものだな。 | |
フラウアー | も、申し訳在りません。ゲキガスキー様。 | |
ゲキガスキー | まあ、過ぎたことは仕方ないが、まさか、ブツも持ち帰れなかったのではあるまいな。 | |
フェニットー | いえいえ、小生、きちんと持ちかえってますですよ、ほら。 | |
SE[愛の宝が輝く] | ||
ゲキガスキー | では、余が預かっておこう・・・ | |
フラウアー | ちょっとお待ち下さい。 | |
SE[グラスが砕ける] | ゲキガスキー | (怒って)何?余に逆らおうと言うのではあるまいな。 |
フェニットー | め、滅相も物騒も御座いませんで・・・ | |
ドゥーイン | はいな。まさか「史大ナビカセカタマン」とか名乗る謎の新ヒーローに打ち砕かれまして・・・ | |
フェニットー | スカドゥーイン!そのことはばらすなと・・・ | |
ゲキガスキー | ほう、史大ナビカセカタマンとな・・・。察するに、イタダキマンよりも数倍強いとでも言いたそうだが・・・ つまり、その屈辱と復讐を忘れぬためにか。まあよい。では・・・まさか龍神王メカまで壊されたとでも・・・ | |
フラウアー | そうなんです・・・このスカポンタンどもが。 | |
ドゥーイン | そうそう・・・って、スカポンタンとは何でまんねん。わてらは、ただ新しいメカが頂きたいなどと 思っているわけでは決して・・・ | |
ゲキガスキー | (さらに怒って)何だと? | |
フェニットー | 何てこと言うのよ。図々しいにも程があるわよ・・・ったく〜。 | |
ナレーター | フェニットーは、ドゥーインの口を抑えて横から訂正しなおした。 | |
ゲキガスキー | ふう・・・、まあよい。余も退屈して追ったしな。では、次のターゲットと共に、戦闘メカを発信基地へ 用意しておこう。では、引き続き「愛の宝」の回収を頼むぞ。 | |
インフィニトゥー | オッキドッキー! | |
ME(1)「アイキャッチ」 | 三方洋子 | タイムボカン伝説ぴえろ魔法史学航・史大ナビカセカタマン第2話「地下鉄タリン事件を追え!! |
<SCENE1・夢の中> | ||
ME(2)「幸せなとき」 | ||
女の子 | ねえねえ、藤沢さん! | |
藤沢有希 | あの・・・な、何かな? | |
女子高生 | ほら!早く決めてよ。どっちの映画見るの? | |
藤沢有希 | うーん、そういわれてもなあ・・・ | |
ナレーター | ここで解説しよう。このやや優柔不断そうな男性の名は藤沢有希。いわずとしれた情報屋の四代目にして、情報界の エキスパート。今この夢の中にいるのは、高校生の頃であり、この頃は彼女がいたんだよ。 | |
藤沢有希 | そうだな・・・こっちのロマンス系の方がまだ・・・いいかな。っと、 | |
ナレーター | もう一言二言、説明しておこう。彼・藤沢有希は確かにエキスパートなのだが・・・個人的な詮索はしないタイプなのであり、 色々頼まれたりしてこそ本領を発揮するタイプなのである。つまり・・・おっと、複数名が藤沢君に体当たりしそうに近づいてくるぞ。あれはもしかして・・・ | |
SE[歩いて近づいてくる] | 三田村共一 | でよぉ、今「ストリートファイターU」のリュウが使いやすいかなーとは思うんだけどさ。 |
学生 | いや、やっぱりケンが一番じゃないか?っと、ちょっと前見ろよ前! | |
三田村共一 | え?・・・っだっ! | |
SE[思いっきりぶつかる] | 藤沢有希 | うわーっ! |
SE[転がっていく] | ||
三田村共一 | 信じらんねー・・・なんであそこまで転がるんだ? | |
SE[共一君の胸倉をつかむ] | ||
女子高生 | ちょっとアンタ。あ・た・し・の・藤沢君に何する気なの? | |
学生 | なにぃ?あのぐらいですっ転ぶそっちが悪いんだろー。 | |
女子高生 | 何ですってぇー? | |
藤沢有希 | こっちは大丈夫だからさ。とりあえず、先に放してあげなよ。 | |
ナレーター | 藤沢君は埃を払いながらも立ち上がって、和解しようとした。 | |
三田村共一 | いや、こっちこそ済まねえ。今度は気をつけるよ。何せウチの相棒がさ・・・ | |
ナレーター | まさか、高校生の頃に藤沢君と共一君が会っていたなんて誰も思っても見なかったであろう。そして・・・ これから起こるある事件も、この二人で解決したことも誰もが思わなかったこととなる。それは・・・ | |
<SCENE2・FIS事務所内> | ||
SE[場面が切り替わる] | ||
ME(3)「平和な日々」 | ||
三田村共一 | ほら、藤沢さん目覚ましなよー。 | |
藤沢有希 | う、うーん・・・あ、またすっかり眠っちゃったみたいだなぁ。 | |
三田村共一 | そんなに疲れる仕事やってるからだよ。一体何を追ってたのさー。 | |
藤沢有希 | あれ、共一君知らないのかい?ほら、今世間を騒がせてるあの一連を神野さんから頼まれちゃって。 | |
三田村共一 | あ、もしかして・・・あの「地下鉄タリン事件」?急に地下鉄ごと消えて、ダイヤをちょくちょく混乱させてるっていう。 | |
藤沢有希 | そう、その逃亡犯の残り三人が未だ捕まらず、僕のとこにも至急探してくれってね。 | |
ナレーター | ここで解説しておこう。彼・藤沢氏を起こしたのは、体力派で活動面をサポートしている三田村共一君。その彼は専らの体力 馬鹿の割には、鍵師という立派なコソドロ・・・もとい立派な家系ならではの家業的能力があるのだ。そして、藤沢君が大学四年という’95年設定の 今、丁度運悪くも悪魔のような出来事が起こっているのですねー。それが、造夢真理教が地下鉄を何らかの手段で消すことで世間を騒がしている という「地下鉄タリン事件」なのである。 | |
三田村共一 | で、その残りの三人というのが・・・DM業者なみの情報をもってしても見つけるのが困難か。外国人という線はないの? | |
藤沢有希 | そう思いたいんだけど、空港の旅客社名簿や外国戸籍にもそれらしい者がないんだけど・・・。 | |
SE[ドアをノックする] | ||
三田村共一 | おっ!フジサワインフォメーションサービスへの依頼かな? | |
望月道也 | あ、あのー。望月道也っていいますけど・・・フジサワインフォメーションサービスって、こちらでしょうか。 | |
藤沢有希 | あ、ああ・・・確かに頭文字を取ってFISって銘打ってるけどね、何か依頼かな? | |
望月道也 | はい、そうです。ほら、二人とも来なよ。 | |
ME(4)「ちびっこ名探偵」 | ||
香月久美 | あの、は、はじめまして・・・。香月久美っていいます。 | |
香月明 | で、あたしはその双子の弟の明。 | |
藤沢有希 | へー、礼儀正しいね。で、お嬢ちゃん達は何か用かな? | |
三田村共一 | ガキのお遊びには付き合いきれないけどね。 | |
藤沢有希 | ちょ、ちょっと共一君。 | |
望月道也 | あ、あのですね、今世間で騒がせてる大事件を知ってますよね。 | |
三田村共一 | あー、知ってるぜ!おおかた、何か事情を知ってしまったが・・・警察に言っても信じてもらえないだろうから この俺達に真相を確かめたいって口だろ? | |
香月久美 | そうは違いないけど・・・やっぱちょっと違うね。 | |
藤沢有希 | ちがうって・・・、なにか残りの逃亡犯らしき人物の証拠の品でも持っていると言うのかな? | |
香月久美 | 昨日も「地下鉄タリン事件」が起こったのは知ってるわよね。その場へ、あたし達が居合わせちゃったのよ。 | |
三田村共一 | ほーら、やっぱりいいかげんな話じゃねーか。 | |
藤沢有希 | 共一君。前にも「PC(教えて)藤沢君」っていう緊急プログラムで言ったじゃない。まずは「信じてかかること」って。 | |
三田村共一 | 「疑うのは信じて調べ上げたその後からでも遅くはない」っていうんでしょ。 | |
藤沢有希 | それじゃ、その場所と時間とか・・・詳しく教えてくれないかな。 | |
ナレーター | ここで説明しておこう。彼ら3人は、言わずと知れた、笹川ひろし著書「ドッキリふたご名探偵」シリーズの主人公の双子こと 香月久美とその双子の弟の明。小学6年生である。そして、この姉・久美の憧れの「モッちゃん」こと本名・望月道也は現在中学3年生。だが、その 「モッちゃん」には久美の事を未だに「ワタアメの大好きな少女」と思っており、久美の一方的な恋心は通じていないのだ。 | |
香月久美 | もう、ナレちゃん、余計な事まで言わないでよぉ。 | |
ナレーター | し、失礼しました。 ともかく、その3人は、その日はピクニックの帰りの事を語り出したのだ。 その一方・・・。 | |
SE[場面が切り替わる] | ||
<SCENE3・宋明学園内の教室> | ||
SE[終業のチャイム] | ||
三蔵法子 | あー、つかれたぁー。 | |
猪尾八ッ男 | ほんと、つかれたね。 | |
サーゴ浄 | でも、あいつらの言う通り本当に体に異常が無いみたいだな。 | |
孫田空作 | そうだよな。でも・・・少し気になるんだよなあ。 | |
サーゴ浄 | 何が? | |
孫田空作 | あのインフィニトゥーとかいう謎めいたトリオのことだよ。ナビカセカタマンのおかげで一命を取り戻したけどさ。以後・・・ 変身できなくなっちまった。オモンキも何処かに消えちゃうしさ。 | |
ダサイネン | でもまさか・・・空作がイタダキマンだったって聞いたときにゃ心臓が飛び出るかと思いましたですよ。 | |
サーゴ浄 | え・・・っ!?おまえ達この学校に入学してたのか? | |
ヤンヤン | 「えっ」というのはどういう意味だい、どーゆー。 | |
ダサイネン | まあまあ抑えて。僕ちゃんたちだって初めは目を疑いましたよ〜もう。まさかね、オシャカ学園の姉妹校である宋明学園 が無試験で入れるなんて夢にも獏にも思ってなかったんですよ、これがまた。 | |
トンメンタン | そうですねん。この宋明学園がオシャカ学園の姉妹校になってるなんてことすら、入った当初は知らなかったんですねん。 | |
ダサイネン | んでもって、今回大量の斡旋転入があったぐらいで、それがまた同じ学年の同じクラスになるなんて思いもしなかったの よね〜。なんて運命なんでしょ。 | |
ヤンヤン | ただ単に素人の脚本家が手抜きしただけでしょ。 | |
ダサイネン | も〜、この脚本家のイケズ。 | |
三蔵法子 | で、話しを戻すけど、そのインフィニトゥーがなんで「愛の宝」をねらっているのかしら。こんな美人のお姉ちゃんがねらわれる なんて・・・。 | |
ヤンヤン | 美人はあたしだけでしょ。失礼な。 | |
孫田空作 | どこが美人だよ。ただのおばさんじゃないのさ。 | |
SE[こけまわる] | ヤンヤン | ギャロロロッ! |
孫田空作 | それに・・・、愛の宝って一体なんなのさ。 | |
三方洋子 | そのことなら、今学園長が調べているわ。今の段階で分かっているのは・・・しばらくの間は抜かれたままでも体に以上はない。 ただし、その出所が・・・オシャカ様と関係があるかもしれないって学園長が言っていたわ。 | |
三蔵法子 | うん、実はなんか不思議に思ってたんだけど、少しからだが軽くなったような・・・ | |
三方洋子 | えっ?それ、本当? | |
サーゴ浄 | ただ単に太っていただけじゃないの? | |
SE[こけまわる] | 三蔵法子 | ギャロロロッ! 失礼ね、そういう事ばっかここにいる男たちは・・・。 |
男一同 | はははっ!冗談冗談。 | |
ナレーター | 解説しよう。今は放課後で和やかに会話しているのだが・・・今丁度、もう一度チャイムが鳴ると同時、放送が流れて来た。 | |
流離野MASA | (スピーカ越し)三方洋子さん。三方洋子さん。至急学園長室まで来て下さい。 | |
三蔵法子 | 呼んでるわよ。もしかして・・・愛の宝の事? | |
三方洋子 | そう、多分インフィニトゥーの次の目的地が判明したんだわ。 | |
<SCENE4・宋明学園内学園長室> | ||
ME(5)「発進準備」 | ||
学園長 | 3人とも集まったな。 | |
流離野MASA | はいっ!三人揃っています。 | |
影角MAI | クルーザーの手配は? | |
学園長 | うむ。すべてチェックしてある。風水盤で時空間と亜空間の流れを汲んでみた所、恐らく1995年の東京の 地下鉄・中野坂上駅周辺。頼むぞ。 | |
三方洋子 | では、行って参ります。MASA、すぐにタイムクルーザーのドアをフルオープンよ。 | |
流離野MASA | オッキドッキー!では、開放!アオヤラマキデシャグル! | |
SE[タイムクルーザーが作動をはじめる] | ナレーター | 流離野MASAが呪文を唱えると、三人ともふっと消えたように見えた。そして、宋明学園祭事館横に並べてあった 「クルーザー」らしきものがエンジンがかかったように動き始め・・・ふっと消えた。そう、これこそ学園長所有の「タイムクルーザー」であって、 MASAに作動呪文を与え、著名な歴史学者・三方耕介の孫である三方洋子が魔法仕掛けの錨「マジカルアンカー」を動かすように学園長 が仕向けたのであった。 |
SE[タイムクルーザーが消える] | ||
ME(6)「時の海の航海」 | ||
<SCENE5・1995年FIS事務所> | ||
藤沢有希 | それじゃ、確かに中野坂上駅周辺の地下鉄路のどこかに抜け道があるというんだね? | |
香月久美 | はい、そうです。もう、このアキレがね、じっとしてられないタチでね。まあ、偶然だったというか・・・。 | |
香月明 | もうそりゃねーだろ。まったくいつも毒見毒舌なんだから。ドクミって言われちゃ仕方ないか。 | |
香月久美 | それはどっちよ。いつも「大変だー」とかいっといてたいしたことじゃないからね。「隣の家の豚をおだてたら木に登った」とか・・・ | |
香月明 | それはお姉ちゃんの発想じゃないのさ。どっちがくだらないんだか・・・ | |
望月道也 | ま、まあ喧嘩しないでさ。クミだって信用してるんだろ? | |
香月久美 | まあね。 | |
三田村共一 | 俺にはとても信じられねーが・・・ | |
藤沢有希 | ま、とりあえず調べてみるかな・・・ | |
香月明 | ま、そのときついでに変な三人組を見かけたような・・・。逃亡犯と関係あるかどうか分からな・・・ | |
藤沢有希 | えっ?それ本当かい? | |
香月久美 | なんでそういうこと先に言わないの。 | |
ナレーター | 久美は明の胸倉を突き上げようとしたが・・・藤沢君が先にそれをとめて話を聞こうとした。 | |
三田村共一 | それを先に言えって。もしかしたら、モンタージュできるかも知れねーじゃん。 | |
<SCENE6・1995年FIS事務所の周辺> | ||
SE[3悪が姿をあらわす] | ナレーター | その頃・・・その謎の三人組がその事務所近くに現れた。なんと、その彼らは驚くことに空に浮いていたのだ。 |
男 | あっ!何だあれは? | |
女 | 空に浮いてるわよ。 | |
コギャル1 | うっそー | |
コギャル2 | ホントお? | |
コギャル3 | カァワイィ〜ン… | |
インフィニトゥー | ギャロロロッ! | |
ナレーター | この声…やはりインフィニトゥーであった。 | |
ドゥーイン | ゲキガスキー様の指示によると…、あった。陽昇亭であります。 | |
フラウアー | そこの上にいる共一とかいう小娘がそうらしいけど・・・ちょっと除いて見よっか。 | |
フェニットー | それでは、近づいてみるわよ。 | |
フラウアー | 静かにね。 | |
SE[フェニットーの顔がモニターに映し出されている] | ナレーター | そして近づいて覗き込んで見ると…こりゃまたびっくり門左衛門。なんとフェニットーの顔が映っているではないか。 |
フェニットー | なな、何でこんなところに? | |
フラウアー | お前さー、もしかして地下鉄を利用して証人ごと証拠を消そうっていうのがばれたんじゃないかい? | |
フェニットー | そのようですね。 | |
ドゥーイン | でも、またそいつら毎消しちまえばいいだけの話ですがな。今度はしんちょうにね。 | |
フラウアー | さっすが。今までとは違うほど頭がいいトリオだけあるねー。それじゃ、先に行って作戦開始だ。 | |
<SCENE7・1995年中野坂上駅周辺の地下鉄路> | ||
ナレーター | だが、彼ら3悪より先に先についているものがいた。そう、彼ら史大ナビカセカタマンら3人だ。 | |
三方洋子 | MAI、MASA。3悪の来ないうちに変身しちゃって。 | |
ME(7) 「ナビカセ変身」 | ||
流離野MASA | よーし、行くぞ!ア・オ・ヤラ・マ・キデ・シャ・グル! | |
SE[ハートブロム出現] | ||
SE[ハートブロムを手に取る] | ||
影津野MAI | パラリン・リリカル・パラポラ・マジカルアンカー、ポンプル・ラブリン・ドリミンパ! | |
流離野MASA | クレヨンパステル・ワーズオン! | |
SE[眩い光に包まれる] | ||
SE[変身完了] | ||
三方洋子 | スクランブル!緊急プログラム「銀河神風カイシンガー」起動!それじゃ、彼らが舞い戻ってくるまで隠れるわよ。 | |
ナレーター | そして、その数十分後… | |
香月明 | ここここ、ここだよ。この前は確か、この辺にスイッチがあるように見えたんだ。 | |
香月久美 | 高円寺・・・なんて山本正之新アルバム「自由の女神」の宣伝してる場合じゃなかった。 もとい、ええっ?なんで先に言わないのよ。そういうこと。 | |
香月明 | だってー、脚本家がその肝心なところを話の都合上でカットするんだもん。 | |
望月道也 | 分からんギャグばかりとばしてるな・・・二人して。 | |
三田村共一 | ってことは・・・あの壁が怪しいな。 | |
SE[壁をノックしてみる] | ナレーター | 共一君は、いかにも何かが上書き塗装されたような壁を軽くノックしてみた。すると・・・ |
望月道也 | あれ?簡単に崩れるぞここ。 | |
藤沢有希 | 違うんじゃないのかな…?いちおう電磁波測定器で…とととっ。 | |
ナレーター | 今度は異常なまでの値を示した。 | |
藤沢有希 | これは・・・一応ダイナミックリンゲージで強制クラックして作り出した持ち主を探してみるか。ダイナミックリンゲージ・スタートッ! | |
ナレーター | その時だった。どこからともなく岩壁らしいものが砕け散って飛んできた。 | |
SE[岩壁が崩れ始める] | ||
三田村共一 | うわっ!藤沢さーんっ!! | |
望月道也 | 大丈夫か、クミッ! | |
香月久美 | あた・・・大丈夫よ。軽い怪我だわ。それよりモッちゃん、明よりあたしのこと大事にしてくれた… | |
香月明 | お姉ちゃん、こんなところでシリアスしてないで… | |
ナレーター | 緊急解説だ。これは実は、彼らインフィニトゥーが仕組んでいたものだった。それを完全に見破られたところを今まさに 封じようと殺そうとしていたのだ。そのとき… | |
ナビカセカタマン1号 | (大きい声で響き渡る)殺させないわよ、インフィニトゥー! | |
フラウアー | だれだっ!そこで横出しする者は。 | |
ME(8) 「〜史大ナビカセカタマン」 | ナビカセカタマン1号 | 悪病吹くのか敵傾くのか、見方一千・悪も一千・以下にせぬ! 魔法を帆に受け歴史燦然と駆け巡る史大ナビカセカタマン ここへいざ、降り立とう! |
ナビカセカタマン2号 | そして以下同文!愛とヴォーカルのマジシャン・ナビカセカタマン2号同じく降り立とう!! | |
ナビカセカタマン | GOD-WIND!! | |
ME(8) 「〜ポーズが決まる」 | ||
フラウアー | またあんたらか、イビキマン。 | |
フェニットー | 相変わらずの天然ボケですねー、フラウアー様のイケズ。 | |
ドゥーイン | だが史大ナビカセカタマン、今回はそうは桑名の焼き豚。今回直接、ゲキガス・・・ | |
フェニットー | 口が多すぎるわよ。ただでさえ今回はシナリオのスケジュールが苦しいのに。ともかく、今回はやられないわよ。見たまえ、 今回のウルトラメカ。では、呼んでみましょう、リモコンは…と。 | |
ナレーター | フェニットーがリモコンを取り出し、ピッピッとスイッチを作動させると…なんと、岸壁の隙間からメカが飛んできて着地した。 | |
SE[メカが着地する] | フェニットー | では、搭乗ー! |
SE[反転ビームで瞬時にメカ内へ搭乗する] | ||
香月明 | わーっ!な、何だあれは?欲しいなー…。 | |
香月久美 | そういうこといってる場合じゃないでしょ。 | |
三方洋子 | 突然ですが皆さん、何もいわず中野坂上駅へ向かってください。そこからひとまず脱出します。 | |
三田村共一 | さ、明君肩に乗って。 | |
香月明 | 大丈夫だよ。 | |
藤沢有希 | いくら早いか知らないが、少なくとも子供のペースでは間に合わないよ。ナビカセカタマンとかいうヒーローに任せるんだ。 僕は、彼らインフィニトゥーの行動サンプルを彼らのメカ内に乗せてもらってとってくる。 | |
三田村共一 | じゃあ、頼むよ。あんたじゃ体力もちそうもないしね。 | |
<SCENE8・1995年中野坂上駅周辺の原っぱ> | ||
ナレーター | えー、というわけでここであったがこんにちは。ここより私がメカ同士の一騎打ちの中継をさせていただきます。今回は あまり時間がなさそうですので、手短にお願いします。 | |
<SCENE9・メカギラス内部> | ||
フェニットー | そうよもう。ゲキガスキー様からいただいた究極のウルトラ怪獣メカ第一弾、メカギラスです。この元ネタは… | |
ドゥーイン | バル星人にあやつられてミサイル弾でウルトラマン80とUGMを苦しめたという奴です。でも・・・ウルトラセヴンのキングジョー の方がメジャーのような気がしますけんど。 | |
フラウアー | 細かいこと言いっこなし。そのとおり、ミサイル弾で攻撃よ、それっ! | |
SE[ミサイル弾の発射] | ||
<SCENE10・地下鉄線入り口の屋根> | ||
ナビカセカタマン1号 | な、なんのっ! | |
SE[ミサイル弾をがっしと爆発する前に捕まえる] | ||
SE[ミサイル弾をそのまま相手に投げ返す] | ナレーター | なんと、ナビカセカタマン1号は女性であるにもかかわらず、インフィニトゥーの放ったミサイル弾を当たって爆破する前に つかまえ、さらにメカギラスに向かって投げ飛ばしてしまった。その上からさらに・・・ |
ナビカセカタマン2号 | スクロールウェイブで、一気に流れを強くする!それっ! | |
SE[ミサイル弾で自爆する] | ||
ナビカセカタマン1号 | さらに、この上から・・・マジックスタッフよ! | |
SE[マジックスタッフ] | ナレーター | スクランブル解説しよう。なんと、自爆攻撃の上から同時に竜巻が発生し、メカギラスをあっという間にこなごなにして倒したように 見えたのだが・・・ |
<SCENE11・メカギラス内部> | ||
フラウアー | このスカプラチンキッ!またやられたじゃないか…って、えっ? | |
フェニットー | そう、まーだやられてないのよ。ゲキガスキー様がそのままメカを渡すとお思いですか?怪獣モチロン、改良してあるんですよ。 ふふふ、操作部にも異常はナッシング。では・・・トドメだ! | |
SE[ヤマタノオロカブ出現] | ||
SE[頭1がトドメマンに替わる] | ||
トドメマン | トドの、眩暈がします… | |
SE[ヤマタノオロカブ収納] | ||
SE[こけまわる] | フラウアー&トンメンタン | ギャロロロッ! |
フェニットー | ほーら、眩暈がした…!では、アルテマビームだっっっっ! | |
SE[アルテマビーム発射] | ナレーター | アルテマビームが発射されるかと思いきや…今回はなんと、もうすでにあのメカが発射口をふさいでいたのだ。それは・・・ |
<SCENE12・中野坂上駅地下鉄路の屋根上> | ||
カイシンガー | 星を壊され追われた人々のマインドを救う俺らの臨時起動プログラム、JD9・銀河神風カイシンガー。 お呼びするまでなくどこへでも即参上ー!!ナンバー654放射!!。 | |
ナビカセカタマン2号 | でかしたぞ、三方。 | |
ナビカセカタマン1号 | それじゃ今のうちに、あの技で駄目押ししようか。 | |
ナレーター | スクランブル解説しよう。ナビカセカタマンの愛用する戦闘メカ・銀河神風カイシンガーは、ありとあらゆる光線を反射させて 自爆攻撃に変える反撃プログラム・ナンバー654を開放していたのだ。つまり、その光線を直にメカギラスの放射口へ入れたということは…、 | |
<SCENE13・メカギラス内部> | ||
フラウアー | げっ!発射口がふさがれてるわよっ! | |
フェニットー | ってことは・・・脱出ーーーっ! | |
ドゥーイン | 一人だけ逃がさないでまんねん。全員道連れだっ。 | |
インフィニトゥー | ひえええええーーーーーーっ!!! | |
<SCENE14・中野坂上駅地下鉄路の入り口周辺> | ||
SE[メカギラスの大爆発] | ||
SE[破片が飛び散り、ビルや車の窓、壁にささる] | ||
SE[コックピットが道路へ落下] | ||
ナレーター | こうして彼ら3人組・インフィニトゥーは交通妨害、公共物破壊、不特定多数の殺人ほか、いろいろな容疑で逮捕され…
造夢真理教の残りの逃亡犯は府中市の刑務所行きとなる羽目になったはずだが、何故だか、刑務所には行っていなかった。そこらへんで
聞き込みしたところ、「突然ふっと消えた」そうだ。彼らはタイムポーテーションしたのではないかと噂されたが…真相は明らかではない。 その代わりといっては何だが… | |
<SCENE15・新宿FIS内> | ||
藤沢有希 | うーん、こいつらは一体何者だったんだろ・・・ | |
三田村共一 | 藤沢さんさぁ、行動サンプル採ってたんだろ。何か手がかりはつかめないのかよ。 | |
香月明 | でも、僕たちお手柄だってね。ほら。元は僕が気づいてなかったら…。 | |
香月久美 | はいはい、そうでした。でもね明。それをあたしたちだけでいかなくてよかったじゃない。 | |
三田村共一 | そうそう、俺たちが補佐してなかったら、お前たち三人とも死んでたかもな。 | |
望月道也 | その点に関しては…本当に迷惑かけました。ほら、久美も。 | |
香月久美 | あーん、脚本の書き方が・・・。普通の「久美」になってる。モッちゃん…。 | |
香月明 | あーあ、やってられないよ。 | |
流離野MASA | それで、あいつらのことだが…。藤沢君、このまま内の宋明学園に転入しないか。 | |
藤沢有希 | それはありがたいけど…遠慮します。 | |
三方洋子 | 別に無理しなくていいけど…あたしたちとしては、その頭脳が惜しいと思うんだ…。 | |
藤沢有希 | それじゃ・・・できる限りの希望に添うよう、こちらでちょっと探ってみます。で、彼ら3人のことですが・・・、彼らは現世の者ではないのですか? | |
影角MAI | え・・・っ? | |
藤沢有希 | 行動サンプルからして、今までとは違う脳波を発見しました。これ何処かで見たような気がするのですが。 | |
ナレーター | 我らがヒーロー・ナビカセカタマン!彼らフリッパーズとドッキリふたご名探偵の二人、その名探偵の付添い(?)に正体を明かし、 「愛の宝」を守ったものの・・・今回はインフィニトゥーの勘違いで奪い損ねただけだけどね。ともかく、彼らナビカセカタマンと「愛の宝」の謎が 少しづつ明るみに出てきた。次は一体どこが舞台となるのか。ではまた次回をお楽しみに! |