諸サインの書斎


今回、前話に登場したDr.ローズベルトについて4人が話している場面から始まる。その4人というのは、元・鼻のでかいトリオ達――――

 

「ちゃうちゃう、ワテラは鼻でかくないネンで。」

「このスカポンタンといっしょにしないでよ。」

 

う〜む、ではなんと言うべきなのか・・・あっ、そうだ。先ほどの続きでしたね。

 

「そうだがね。あのローズベルトとかっちゅう名前のやつ、何者だでね。」

「あれ〜〜、リンゴ様も知らないんですか。」

「そこだよ、ホンマ。ワテも初耳の名前だがねっホイ。ただ一つ気になるのは――――」

「それは?」

 

と、新命名・イタリアントリオの3人が息を飲んで聞こうとしている中、突然、何かが転がり込んできた。
それは見え見えかと思いますが、とりあえず説明しちゃおう。勿論、タイミングよく現れるといえばあのお方しかいないでしょ。

 

「その通りだべえ。」

「ローズベルト様ぁ。」

 

4人とも声のするほうを向くと、そこには何より、あのボール状のものが転がって来ていた。そのボールがニョキニョキと動き出すなり、なにやらテレビのような姿に変形していき・・・というか、テレビそのものにパッと変わった。
そして、そのテレビモニターの中からDr.ローズベルトのシルエットが浮かび上がった。

 

「我が名は、通称ドクロベエ。早速の伝令をデーンレィッと伝えるべえ。
今回、探してきてもらうものは『銀色の印鑑』。1988年のブライダルネット会長、郡山高造(こおりやまたかぞう)氏が愛用しているものだべえ。」

「それってもしかして、ぶらざあのっぽ会長、小山高男氏のこと?」

「安易なネーミングというより、強引なコジヅケじゃあ・・・」

 

どがっしゃあぁーーん!!

余計なことを喋ってしまったルージュとヒエール。
「無知は災いの元」の諺どおり、創作者・・・もといDr.ローズベルトの時空帯電砲、通称『怒りの雷』が落ち...コンガラケーになってしまった。

 

「それを言うなら『口』でしょーが、口!」

 

ははっ、すいません。ヒエールさん。
しかし、この時オンドレーは話についてこれず、ドック・リンゴはその現場を一部始終見ているだけであった。
その一方、パフとリップはといいますと、前回、例の3人達を逃がした分の始末書の整理の件で、オデコロン署長達からの説教をもらっていた。

 

「またもや、例の三悪を逃がしたようですな」

「彼らの住所、すでにもぬけの殻、間抜けの塊でしたし。」

「彼らを改心させられるのはあなた達二人だけなんですよ。」

 

「わかってるわよ!」

「そうですけど、今度はあいつ等からの『未知の宝』発掘を避けるのが目的ですよ。」

バンッ!

リップはともかく、パフの言葉に反論するように、シネマが机をたたいて話す。それに加えて、パフの得意の御静め行為をご覧ください。

「屁理屈をたたくな、屁理屈を!」

「まーまー、シネマさん。そう怒りますと、年が縮みますよ。」

「それに、今たたいたのは屁理屈じゃなくて、机。そんなこともわからないのーー?」

 

「リ、リップ?もう少し国語を勉強してよね、ね?」

「署長、公私混同はいけませんぞ。」

「す、すまない…!」

オデコロンさんの頭がすっかりユデダコになっております。これは面白い。なんてやり取りはとりあえずおいといて・・・あらっ?
ほらあそこ、所長室外に見える角の辺り・・・何か見えますよ。あれは、ひょっとして盗聴器?
では、改めて刑事長から説明してもらおう。・・・出番がないなぁ。

「えー、コホン。では説明しようか。実はあれは、盗聴器というよりも追尾装置だったりする。
 あー、警察だって、追いきれない者を相手にするときもある。
 そこで、あらかじめ初話でパフとリップがワンダーブルにオートメジャーで括り付けて追うふりをして、発信弾をつけといたわけだ。」

「さすが、刑事長。あの3人を疎ましく思っていた甲斐だけあります。」

「そうか?シネマ君。」

「顔も煽てりゃいい気になるってところですぞ」

「びゅぼぼん、びゅぼぼん、びゅぼぼん、びゅっぼーーん!」

 

そして、ここは山岡・・・もといSea of Time、『時の海』の中である。ここに、今ワンダーブルそっくりのボートが通り過ぎようとしていたのだが、勿論乗っているのは――――

 

「Dr.ローズベルト様の手配したこの部品、すごいですネン。」

「そうよね。♪なんてったって、かんてったって、なんてったって・・・・♪時間をも飛べるのよ。ほーほっほっ。」

「って言っても、この『時の海』という海を漕ぐ為のオールのような・・・装置のような・・・」

「・・・まあ、いろいろあるけどともかく、1988年の昭島美堀町まで向かうことになったわけです、愛知県津島市の さとうゆういち くん!」

「以上、『お便りコーナー』からの抜粋でした。載せて貰いたい人はこちらまでメール頂戴ね・・・って、ちがうでしょ、このスカポンタンッ!」

というわけで、♪Sea of Time、ジュオンジュオンジュオーーン♪と、機嫌よくタイムボートを自動操縦で漕ぎつづける『ワンダー古ボート』・・・

「『ワンダーブルボート』でマンネン!」

 

いやいや、失礼しました。マンボー・・・もとい、オンドレーさん。

 

「びゅっぼぼぉーーん!・・・あ。」

どっぼーん!
・・・と、時の海の中へうっかりシビビンして落ちてしまったオンドレー。

「オンちゃん、このボートで大人しくしてなさいって言ったでしょ。」

「・・・遅いでマンネン。」

 

その一方(こればっか!)、パフとリップは彼らの居場所をキャッチしていた。・・・が、少ーしおかしい点があるのに気が付いていた。

 

「リップぅ・・・」

「なによ、もう。」

「彼らの動き・・・何かおかしくない?」

「そういや・・・空間的移動があるものの、進み具合がおかしいわね。」

「でしょう。彼らにはタイムテレポーション能力なんかあるわけないんですから。」

「あの、ドックリンゴってのは?あいつなら・・・」

 

「『その可能性は低いようじゃ。あの第26話以来、タイムマシンが完全に故障して、あの三悪の世話になっとるらしいからな。』」

 

「リ、リキッド博士!」

「いきなり現れて、驚くじゃない!」

 

なんと、いきなりパソコンに電気が走るとともにモニター越しにリキッド博士の姿が現れた。そして、博士がいきなり話し掛けてきたもんだから・・・・

 

「『いきなり飛び出てじゃじゃじゃじゃーんじゃ!』」

「ふ、古い・・・」

 

パフとリップは思わずずっこけていた。・・・が、パフはともかく、リップの異様なずっこけぶりには思わずこのナレーターも吹き出しました。わはは、パンツ丸見え・・・・思わず

『ブッタマゲー!』・・・ドボギャッ!

 

「見るなっ!この色ボケナレーター(&創作者)!!」

・・・ジョーダンですよ。どのみち、これは小説なんですから、説明しても実際見えるわけが・・・おおっ、このシミは・・・

 

どがっずがっばぎぎっっ!!

「「いいかげんにしろっ!」」

 

・・・・・・お手数おかけしました。では、私の顔もボロボロにされたとこで話をお進めしましょうか。

「『だが、確かに私の管理下でも、《時空振動》を感知しておる。おっ、映像がきたきた・・・って、これは!』」

「どーかしたの?」

「『確かに、彼ら元・花の刑事トリオが動いて・・・・《時の海》に乗っておる。』」

「「『時の海』??」」

二人が、パソコンのモニターに写るリキッド博士を前に、驚いた声を出していた。

「『時の海』というのは、時空間の概念的名前。時空を飛び越える際に見え渡す風景は、まさに海上を漂流しているような雰囲気だからつけられた名前じゃ。」

「それはわかりました。けど・・・」

「彼らの行き先のことか?」

いつのまにか、オデコロン署長やシャトー、シネマにメトロ刑事長までもが、パソコンモニターの前に集まってきていた。

「おねがいします、博士。彼らの行き先を・・・」

「その必要はご無用。そなたらのその追尾装置で十分わかる。あとは少々の計算で割り出せるから・・・」

 

「というわけだ。では、早速出向いてくれポリデッカー。」

「わしらは、あの3人相手だけはしたくない・・・」

「おーーまいがっっっ!」

相変わらず、三刑事のときと似たように扱うオデコロン署長たち。
相当に頭を痛めているようだ。
当然ながら、パフとリップは――――

 

「仕方がないですねぇ☆」

「そうね、さっさと片付け・・・」

 

ここで、オデコロン署長のつまらぬ一言が入った。

「あっ、リップ。お土産頼むわねぇ♪」

「「びゅぼぼんびゅぼぼん、びゅぼぼ〜〜ん!」」

 

そして、場面を切り替えて警察署裏の駐車場。
二人がいきなり手動携帯変身装置を互いの方に掛け合うなり、ラバーレーザー光線が両者の肩に向けて放出された。
二人がそれを受けながらも、まだも手動携帯変身装置をあててラバーレーザー光線を体中に充満させ、覆い被さると・・・全身を包みあげ、怪盗きらめきマンの姿に変身したのであった。

 

「それじゃ、行くわよ。」

「ドンドコ!」

「行くわよ!」

「ドンドコ!」

「「スカプラチンキンチラプカス〜〜〜!」」

「って、のせんな!このスカプラナレーター…じゃなくて創作者!」

 

まあ、それはそれとして―――

 

「それはそれじゃなーーい!お出かけキャット、タイムモード!」

「お出かけフクブクロ、タイム・モード!」

その掛け言葉とともに、点滅し始めたお出かけキャットにお出かけフクブクロ。その両者がふっと消えると共に、時の海へ直行した。

次回、イタリアントリオとの大激戦!お楽しみにーー!

 


 

「ところで、私たちって、なんでイタリアントリオになったの?」

「それは簡単でみりん。イタリアって、地図で見ると長靴みたいな格好してるでしょ。つまり―――」

「長靴鼻と引っ掛けたってわけか。やるな、創作者め。」






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